1泊2日の燕岳登山に行ってきました。




9月10日から1泊2日で、燕岳登山にいってきました。一緒に登ったのは、小学生12人とその保護者たち。妻の勤める保育園を卒園した小学生たちです。小学高学年や中学生が学校行事で登る燕岳に、なんと彼らは一年生でトライ。これが登頂してしまうんですね。しかも疲れ知らず。きっとそうなるんだろうなと思っていたものの、予想以上にタフでたまげました。

子どもたちのペースに合わせ、6時間で登頂。このスロウペース、とてもよかったです。おかげでいつもなら翌日残る筋肉疲労も少なく済みました。燕山荘のオーナーも「大人で話しながら登るペースが高山病対策にもいいんです。ぼくらはだいたい6時間かけて登る」と言っていたとおり。以後、自分で登る際もこの感覚でやってみようと思います。

山頂からの光景は最高。次は常念岳への縦走をしたくなりました。計画しよう。






























涸沢まで登ってきました。




8月17〜18日、上高地から涸沢ヒュッテまでトレッキングをしてきました。同行者は3人。この日記に掲載する写真をすべて撮影したさっこさん、長野市でチャンネルブックスを切り盛りする島田さんと青木さん。17日の朝7時半、上高地を出発、明神〜徳沢〜横尾と山荘を経由して、涸沢ヒュッテに到着したのが午後2時すぎでした。テント場でテント泊をして、翌日は奥穂高岳をまわって下山予定でしたが、散る気配のまったくない濃霧と雨天のため、今回は涸沢から下山しました。次こそは晴天の空のもと、奥穂高の山頂に立ちたいと思います。さっこさんがとても素敵な写真を撮ってくれたので、そのいくつかを載せておきます。(さっこさんのブログはこちら
























英語で案内する京都小旅行

 







先週末、カナダから一時帰国中の妹とそのボーイフレンドに頼まれて、京都・大阪へ2泊3日の小旅行。ここ数年で予約不要で入れる寺にはおおかた廻ったので、最近はアートやデザイン、ローカルムーブメントなどのキーワードで訪ねることの多かった京都。久々に、清水寺、金閣寺、銀閣寺、龍安寺、法然院、三十三間堂と巡ってきました。

期間中、妹たちの共通言語「英語」の会話にも参戦。「英語で話す」のが特別ではなくなったことが、京都小旅行のなによりの収穫。そして昨日から、今度は松本に来ているふたり。日曜日まで、ぼくの英会話教室受講が続きます。



乗鞍岳・剣が峰に登りました。




















18日、乗鞍岳の剣が峰に登ってきました。3026メートルかーむりだーと思っていたら、シャトルバスが2700メートル付近まで登ってくれちゃうことを知って、唖然。台風の影響で、風が強く、それがかえって辺りの雲を早く早く東へ流してくれたので、なかなかいい環境だったみたい。何も知らなかったけれど、クロユリが咲いている時期だったようで、おばちゃんおじちゃんたちがわんさか写真を撮っていました。

白装束の謎のおじさんは、山頂にある乗鞍本宮の方。本宮内の小さな売店で小さな火鉢に当たっていたと思ったら、パッと立ち上がって、山頂をぐるり一周、あたりの気配を探るそぶり。獣のようでした。褒め言葉です。

登頂万歳の写真もありますが、ぼくが幸せを噛みしめていたのは、最後の写真のほうです。朝、豆を挽いてパッキング。山頂でお湯を沸かして、珈琲を淹れて、風に吹かれながら啜る。幸せでした。

次は千畳敷、涸沢に行きたいねと話しています。



京都 旅の隙間




朝6時前の市バス。京都駅から清水寺方面へ。人の生命活動はもう始まる。





妻(亀仙人コスプレ)と、清水寺と、京都タワー。





「やー水はやっぱここのやないとあきまへん」ミッションインポッシブルなおっさん。





「幸せは〜歩いてこない〜だ〜から歩いていくんだよ〜」
朝7時からマイワールド。おじさん、もうじゅうぶん幸せだと思うよ、うん。





こちらの郵便局は、顔が広い。指を差されてもへっちゃら。





独立系書店として評価の高い「恵文社一乗寺店」。撮るのが楽しい店構え。モデルを頼んだつもりはないのに写り込む亀仙人。しかもなんちゃって横顔。





カフェ「つばめ」。こちらも、ついカメラを向けたくなる空気感。





恵文社からガケ書房に向かう道すがら、妻とふたり、ぎょっとして立ち止まった看板。仮面ライダーの誕生地(※ちがいます)。妖怪人間ベムもきっと近所(※ちがいます)。





意外に思われるけれど、未だ全国に「私設図書館」や「文庫」は点在する。でも若干近寄りがたい気配がある。だからいいのかもしれないし、でももうちょっとどうにかしてもいい気もする。うちは近寄りがたいというより「どこにあるのか、いつやっているのか、わからない」のだそう。やってるよ、けっこう毎日。





こういう写真、自分じゃ撮らない。最終日の夜に宿泊した、円山吉水の門前で。これだけ見ると、登山客。京都はぼくらにとって、難攻不落の山なのである(そうだったっけ)。





龍谷大の言語教育学者・二葉さんと桂で会い、その後嵐山を散策。久々の竹林。旅を締めくくるにふさわしい、スロウにフェードアウトしていく豊穣な時間だった。

京都 ちゃんとたべるの巻




夜行バスで京都に入ると、いつも時間は朝6時前。お店はどこもオープン前。京都に夜行バスで来るたびに苦労する朝食を、今回は、高台寺の近く、朝7時から営業している「前田珈琲」にていただくことができた。特製ホットドッグのモーニングセット。空きっ腹にしっかりした味が嬉しい。ぼくが入ってからしばらくして、おじいさん4人組が来店。お店の人は「あら。若衆が揃ったわね。」と言っていた。





京都の独立系書店・恵文社一乗寺店からほど近いカフェ「つばめ」にて、お昼の定食。メニューは、チキンカツ、大根と厚揚げの煮物、胚芽米、味噌汁(赤味噌)、漬け物。午前11時半にオープンするやいなや、あっという間に店内満席となる、ものすごい人気店。オープン30分前に着いてしまって、しまったなーと思っていたら、そんなことなかった。ナイス30分前行動。





成安造形大大岩剛一さん邸に宿を借りて、翌朝は大岩さん特製のオリーブオイルサラダと天然酵母パン。写真を撮り忘れました。残念。上の写真は、大岩さんと別れて向かった京都市内の「スマート珈琲店」。創業は昭和7年。昔ながらのホットケーキと珈琲、間違いなく、美味しかった。





京都市左京区花背「美山荘」の中東氏が新たに祇園にオープンした「gallery&cafe' OKU」でおやつ。よもぎロール、わらび餅、笹茶。ロールケーキの生地のしっとり感もふんわり感も堪らなかった。美味しいものはゆっくり味わいたくなる。旅先では気持ちもゆったりして、なおさら。





京都2日目の夜は、かれこれ4年の付き合いになるAさんの家に宿借り。夕ご飯に美味しい餃子をいただいた。写真は、一人息子Tくんに作っていたAさん手製のお弁当。台所で小さな箱にごはんを詰めていく作業を見ていて、じんわりした。愛情を物語のなかで読むこともできる。その一文その一言で、愛について考え、立ち止まることもできる。でも、たとえばこういう生活の一シーンのなかにある愛情こそ、ぼくがもっと知らなければいけないものだと感じた。激しく感じた。





京都滞在3日目のお昼は、西陣の水炊料理「鳥岩楼」。観光雑誌にここの親子丼が美味とあって足を運んでみた。入店すると、無言の看板がひとつ立っている。「親子丼の方は二階へどうぞ」と書かれている。『注文の多い料理店』のよう。二階の座敷に座る。オーダーを尋ねられる気配はない。待っていると、親子丼が届く。やるなあ。恐れ入った。親子丼はもちろん美味い。中央に落とされた鶉の生卵が、さらに舌の上の味わいを深くして、憎い。






14時開始予定だった京都ブックパッカー。会場に着いたのは、13時。あまりに早すぎて、並びにあった「スガマチ食堂」になんとなしに入った。ら、なんだ、美味しすぎるじゃないか。居心地も良すぎるじゃないか。ラムラッシーのラム度がかなり如実で幸せだったし、ニューヨークチーズケーキにトッピングされた白みそベースのシロップと柚ジャムもGood Job!だった。みんなやりよるなあ。



道中出会ったひとたちには「あそこも美味しいよ」と、さらなる美味しい処情報をもらった。京都の美食ツアー、財布とスケジュールが間に合わない。


北軽井沢の麦小舎に行ってきました。



日曜日は車でピューッと北軽井沢まで。お目当ては、本と珈琲の店「麦小舎」。先月下旬、岡山から遠路はるばる高遠ブックフェスティバルを訪ねた方がその足でうちにも遊びに来てくれた。話を聞いていると、東京にいた頃、ぼくもしばしば足を運んでいた某書店で働いていたという。しかも後輩が北軽井沢でブックカフェを営んでいるとのこと。強引に牽引するような腕力のないぼくは、この人生の大半を縁と運と勘でなんとなく乗り切ってきた。このときもこりゃ面白いなと思ったので、さっそく行ってみたというわけ。

よかった。ほっこりさせてもらった。そしてウズウズした。いまぼくはものすごく物語を書き上げたい。現時点で起・承のあたりまで書いた。転の転がし方にちょっと手こずっていて、結の落としどころも決めかねている。麦小舎の前に広がる雑木林でハンモックに揺れていたら、いいからとにかく書きたくなった。

大磯という海辺の町



週末、神奈川・大磯へ行ってきました。土曜日の夜出発、SAでこまめに仮眠をとりながら、日曜日の朝4時に大磯港に到着。マーチでの車中泊はけっこう身体にこたえましたが、頑張った甲斐あって、太平洋に昇る朝日を拝めたので、パートナーも満足顔。

大磯でブックパッカーを開催しよう、という話が起こったのは、昨年秋頃。フットワークが軽く思われているブックパッカーも、それぞれの会が実現に至るまでにはそれ相応の熟成期間があるのです。下見もかねて遊びにいった大磯、素敵な空間でした。





案内をしてれたのは、大磯駅から徒歩5分のところにある「カフェぶらっと」のオーナー・新倉さん。朝6時、大磯港の堤防で待ち合わせ。早い時間に待ち合わせたのは、アオバトを観るため。通常広葉樹林や混合林に棲息する「アオバト」。しかしここ大磯では、丹沢に営巣しながら、朝だけ海浜まで飛んできて海水を飲むという、変わった生態をみせるのです。ぼくらが待ち合わせ場所に行くと、望遠鏡をすでにスタンバイしている男性がふたり。彼らは、平塚や大磯をフィールドにもつアマチュアのバードウォッチンググループ「こまたん」の方々。アオバトが大磯の海辺に飛来する数ヶ月ものあいだ、その飛来数や雌雄比、幼鳥の数などをカウントしています。「今ね、アオバトが町の鳥になるかもしれないんだ。そうなれば、この町に暮らすひとたちに大磯の、そしてアオバトの魅力をもっと知ってもらえるだろう?」岩場にアオバトが舞い降りるたびに、望遠鏡をセットして「どうぞ」と見せてくれる。心根の美しさに思いがけず触れた朝でした。





カフェぶらっとで朝食をいただき、ふたたび新倉さんの案内で、大磯の町を散策。山県有朋・伊藤博文・陸奥宗光など明治期の要人から、吉田茂や島崎藤村まで、誰もが知っている著名人たちの別荘が並んでいました。その規模の、まあ巨大なこと。松の並木道も、海辺の町特有の路地も、そして砂浜も、それぞれのスローな時間が流れていて、心地よかった。海の町にはまるで縁のなかったぼくにとっては、これほどゆっくりと「海」に滞在したのは、物心ついて以降では、初めてに近い経験だったかもしれません。


大磯でのブックパッカーは、11月13日土曜日の昼間に開催。今回のように当日も、大磯の町と海辺をカフェぶらっとオーナーの新倉さんが案内も。東京からは1時間、信州からも3時間足らずで着きますし、さらに30〜40分足を伸ばせば、箱根。ぼくらも帰りに温泉に入ってきましたが、最高でした。土日のショートトリップに、ぜひ。

塩入れは砂糖入れにも使える。


Photo by Go Uchida.

7月以降、毎月松本に通っているが、安曇野のギャラリーやショップを訪ねることができたのは最初のうちだけで、以来数ヶ月足を運ぶことができずにいた。前回滞在した10月末には予定に入っていたが、パートナーの身内に不幸があって、急きょ東京に帰った。今回、ようやく安曇野に行けて、やっと「やり残したことのない旅」を満喫できた。

nagiは、穂高の林のなかにある生活雑貨のギャラリー兼ショップ。このお店を知ったのは、今年のことではない。昨年も一昨年も安曇野に滞在していたときに訪ねたかったお店だった。が、如何せん場所がわかりづらい。すぐ近くを車で走っていることはわかっているのになかなか着かず、帰る時間も迫って、やむを得ず断念するケースが続いていた。今年、nagiにやっと辿り着いたときの嬉しかったこと。そのときは、ふたり分のコーヒーカップとソーサーを買った。

8月には生い茂っていた林がきれいさっぱり葉を落としていて、まるで別世界だった。真っ白なギャラリーに足を踏み入れると、取って触りたくなる雑貨が散りばめられている。今回は、筒状の容器を買った。商品には「塩入れ」と書かれている。レジで「砂糖入れに使おうと思って」と言うと、オーナーの阿久津さんが「大丈夫かしら。○○を塗っていないから塩入れに使うようにと作家さんに聞いていて・・・・砂糖はどうかしら」と心配する。それなら塩入れでもけっこうと言ったら「ちょっと聞いてみます」と電話をしはじめるオーナー。作家さんの返事は「もちろん大丈夫」。塩入れは砂糖入れにも使える。よかった。楽しいやりとりだった。

nagiの営業は年内まで。年明けの1月2月は、雪が深くなるため、営業していない。冬籠りだ。

おきな堂のバンカラカツカレー


Photo by Go Uchida.

松本滞在の2日目は、松本から車で40分ほどのところにある東筑摩郡朝日村で、ブックパッカーを開催する日。18時からの開催だったので、日中は市内の中古家具屋を3軒まわり、そのあと松本駅から女鳥羽川までのいわゆる中心街を久しぶりに歩いた。

昼の腹ごしらえに入ったのは、洋食屋のおきな堂。実はこのお店、思い入れがある。安曇野や上高地に旅することの多かったぼくとパートナーが、松本を旅の目的地にしたのは、実は1度きりだった。その1度きりの旅で、夕食に入ったのがこの店だった。4年前のことだったか。あのときはまさかこの町に住もうとは思ってもみなかった。写真は、パートナーが食べたバンカラカツカレー。おきな堂のキャッチコピーは「時代遅れの洋食屋」。

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