作る味わう語る句会「はいくキッチン 第1回」をひらきました。



ゴールデンウィークは、 たいがいの方にとって「遊べる1週間」なのだと思います。ぼくの場合は、ここぞとばかり仕事をするのですね。東京に出かけた理由は、なにも「八王子古本まつり」だけではありませんでした。昨年秋からじわりじわりとつづけている「作る味わう語る句会・はいくキッチン」も、公式にその第1回を、4月29日に開催していました。

使い慣れている目白の古民家ギャラリーゆうどを今回は離れ、会場を荻窪にある角川庭園に移してみました。青嵐が窓を強く叩く昼下がり、角川書店の創立者・故角川源義の庭を愛でながらの句会は、やはり楽しいものでしたね。楽しい時間を一緒につくってくれた参加者の皆さん、どうもありがとう。

ぼくがこの集まりの醍醐味をひとつ挙げるとしたら、それは「選句」の作業です。「俳句」の醍醐味はと聞かれれば、句を作る時間がもちろん楽しいのですが、「句会」の醍醐味はそこではありません。俳句の世界では、「選は創作なり」という言葉があるのだそうです。俳人の高浜虚子が残した言葉だとか。つまり、ほかの参加者の作品のなかから特選の一句を選ぶその作業も、自分の作品となる、ということ。ファッションや趣味など、そのひとが選ぶものすべてがそのひとを物語るのと同じことだろうと思います。

世の中はいま、「つくる」こと以上に「選ぶ」ことが多くを占めています。自らつくり出す作業をしている人間のほうが圧倒的に少ない。しかしその「選ぶ」ことの先にある結果は、ぼくらがつくったものだとも言えます。家庭も、社会も、未来も、ぼくらの「選ぶ」作業によってつくられるものである、ということ。その責任感と緊張感と愉快さを、句会の選句作業でぼくはたびたび確認しているような気がします。



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