パズルのような詩の授業



土曜日、知的障害者施設で詩の授業を開催しました。場所は有楽町線新富町駅から歩いて数分、レインボーハウス明石。スタッフとして働いている友人からのお誘いでした。参加者は15名ほど。年齢は9歳児から60代まで。友人から事前の打ち合わせで「字を書ける人は少ない」「個人差はあるけれど、理解力は幼稚園児から小学生低学年程度」「初めてのことに取り組むのには時間がかかる」など聞かされていたので、遊びながら、ことばや表現の底のない面白さを感じてもらえたらと、自己紹介といろは歌を扱いました。



今回、「字の書けない」参加者のために友人と考えたのは、日本語46音をラミレートでとじた「音パズル」。書くことができなくても、これなら、選んで並べれば、ことばになったり、文章になったりするというわけ。実際にひとつひとつの音が「目に見えるかたち」でバラバラになっていると、本当にパズル感覚で楽しかったです。限られたルールや範囲があるほうが作業のしやすいという参加者、3つのグループに分かれて、「46音を1つずつ使ってことば・文章を作るいろは歌」をそれぞれ完成させてくれました。

気持ちも乗り気になり、でも「いろは歌」には飽きてきたタイミングで、今度は自己紹介のポエムを創作。なかなか自分ひとりでことばを選んで作っていくことはできないのだけれど、隣に行って、「こんなのはどう?」といくつか案を出してあげると、笑ったり迷ったりして、自分の希望をこちらに教えてくれます。そうやって一編一編を作っていきました。

総評。いままで開催した詩の授業で、もっとも難しさを感じました。と同時に、どうやったら参加したひとたちの深みを引き出せるか、改めて考えるきっかけになりました。小学生よりもアウトプットへのハードルが高い参加者たちを前に、どうしたら「自分から語り出そう」とさせられるか。無理矢理でなく、放任でなく、少し背中を押す力を、健常者たちより強く、でもそっと、ゆっくりと。もっと経験を重ねたいところです。レインボーハウス明石の皆さん、ありがとうございました。

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