松本の箒(ほうき)・東京の塵取(ちりとり)



松本に移り住んで、もうすぐ2年。

引っ越しとともに手に入れた松本ぼうき。
この秋、相思相愛の相方と、ようやく巡り合えた。

ちりとりは、東京からのトタン製品。
東京も、ひとつのローカルなんだということが、よく理解できる。

誰しもに、ローカルがある。
それは単に「土地」の話ではなくて、「どこから来たか」という。
ぼくはそれをよく「出典」と訳している。

自分の出典を知る、探す、思い出す。
そんな旅路。



岡部賢二先生の食の知恵講座「気になる放射性物質から身を守る食事」



つい先ほど入稿を終えた仕事をご紹介。(フライヤーの配布は、10月下旬頃から)

11月29日火曜日、松本市の勤労者福祉センターにて、食の知恵講座「気になる放射性物質から身を守る食事」が開催されます。講師は、岡部賢二氏。福岡県の田舎で自ら農業を学びながら、いっぽうで、日本玄米正食研究所所長、フード&メディカルコンサルタントとして、主に西日本を中心に、マクロビオティックの講演や健康指導にあたっています。詳しくは、岡部氏が立ち上げ、以後幅広く活動している団体「ムスビの会」ウェブサイトをご覧ください。

この企画の実行委員会の中心は、塩月平光さん。生まれも育ちも松本で、昨年まで実家の居酒屋を継いでいましたが、春先に店をたたみ、ヨガインストラクターとして活動しながら、からだに優しい食のケータリングの仕事を計画しています。今回、彼からフライヤー制作の相談を受け、制作しました。

メインプログラムは、29日火曜日午後1時30分からはじまる講座。こういったオルタナティブな情報を扱う講座にありがちな、「これがいいんです」という情報提供だけで終わることなく、「なぜその食材が身を守ることになるのか」「なぜその食事のとりかたがいいのか」とその根拠も合わせて教えてくれるのだそう。「正しい情報を受け取ること」のみに甘んじてきたわたしたちにとって、いま求められている「根拠を知り、自ら考え、判断する」貴重な機会になるのではと思います。定員は先着60名。大人・前売3000円、当日3500円。学生一律1500円。参加には申込が必要です。

なお、メインプログラムだけでは物足りない方、もっと深く知りたい方に向けて、当日の夜7時から10時まで、「グループカウンセリングとお食事会」の場も設けられています。会場は、松本の結婚式場としても人気の「マンマミーア!」。こちらの定員は先着12名で、5000円(カウンセリング代・食事代込)。


◉ 申込方法:

氏名・人数・連絡先を明記の上、下記窓口までお申込ください。
※1 お食事会のみの参加も可能です。
※2 講座・食事会ともに参加を希望される方はその旨ご記入の上お申込ください。

[宛先]身を守る食事講座実行委員会(担当:塩月)
[fax]0263-88-6936
[email]saltmoon0129k@gmail.com(@マークを小文字に変換)
[締切]2011年11月28日(夜9時終了:以後当日券扱い)



ドイナカ日記 ロゴマーク・ロゴタイプ






長野県小谷村(「おたり」と読みます。正式には「長野県北安曇郡小谷村」)に暮らしながら、県内だけでなく、最近では全国で活躍しはじめているフォトグラファー(本人はこの呼称がしっくり来ないと言っていたけれど)前田聡子氏・通称「さっこさん」。自らが暮らす小谷村をはじめ、さまざまなローカルの風景、そしてそこで暮らすひとたちの温かな姿を撮影しつづけている彼女は、そんな写真たちを「ドイナカ日記」と称して、ブログで紹介、また写真集や展示などでまとめています。

制作したのは、そんな「ドイナカ日記」のロゴマークとロゴタイプ。スタイリッシュなもの、より具体的な図柄を配したものなど、数種を制作したなかから、最終的に決定したロゴマーク・ロゴタイプがこちら。山間の小さな谷の村で、田んぼや畑が段々に連なりながら、四季折々の風景を展開してゆく様子を、簡略化しつつもいい具合にボケ味を出して、デザインしました。

ロゴマークは、クレパスで描いたものをトレースして、整えています。ロゴタイプは、日本語版が同じくクレパスで粗めに、英字版は日本語版よりも滑らかにしたかったので、サインペンで。写真作品やカードなど、さまざまな使用展開が想定されるので、フルカラー版、モノクロ版、白抜き版を用意しました。

今後、どんな場面でこのロゴマーク・ロゴタイプが使われるのか、ぼくも楽しみです。さっこさんの写真をご覧になりたい方は、彼女のブログへどうぞ。


ドイナカ日記
sakko-do.jugem.jp



Book-nick in the Forest でブックパッカーを開催しました。






10月15日・16日、北軽井沢のブックカフェ「麦小舎」で開催されたイベント「Book-nick in the Forest」。そのうち、16日日曜日に、久々となる“ほんの集まり”ブックパッカーを開催してきました。

麦小舎のオーナー・藤野さんからお誘いを受けたのは、8月中旬。昨年から一お客として、軽井沢方面に出かけた際には必ず立ち寄り過ごす場所として利用させていただいていたあの森のカフェで、ブックパッカーを開くことができる。そのお誘いはぼくにとってとても嬉しいものでした。二つ返事で引き受けさせていただきました。

イベントから帰ってきた翌日から広告の仕事に流れ込み、一段落のついたこの一瞬に、さて簡単なレポートを書き残しておこうと、当日の写真を見返してみると、驚くことに、ろくに写真を撮っていませんでした。よくよく思い返すと、出店していた各書店の人たちや、ブックパッカーに参加してくれた人たち(みな初参加だった)と話すことに没頭している自分の姿が、そこにはありました。イベントとくれば、話しながらも、しっかりと記録をとる。そんなルーティンワークすら吹っ飛んでしまうくらい、想像以上に、心地よくて、幸せな時間だったんだと、思います。藤野さんは、来秋、このイベントをふたたび企画したいと話していました。ぼくもまたぜひとも参加したいと思っています。

そういえば、最近のブックパッカーのレポートはまったくもって更新されていません。実はいま、ウェブサイトを大幅リニューアル中なのです。年内にはリニューアルオープンを迎えられるのではと考えています。溜まりに溜まったレポートは、年末年始、ゆっくりと流れる時間のなかで、一年間を思い出しながら、その途中途中で書いてゆきます。

そうそう。イベントのなかで話が盛り上がり、昨年から親しくさせていただいている長野市の新刊書店「ch.books」(チャンネルブックスと読みます)で、12月、ブックパッカーを開催することになりました。10月中には正式にお知らせしたいと思います。信州じゅうから、そして東京やそのほかさまざまな街に暮らすブックパッカーを知るひとたちが、集結してくれたら嬉しいです。

本心

昨日から友人の子ども(3歳と10ヶ月)を預かっている。彼の一挙手一投足、その日々の成長に感銘を受ける。命が生きることを率先して営む姿は、こんなにも美しい。ぼくはこういう小さな成長―人間に限らず―を、十分すぎるほどに観察していたい。

本音を言えば、環境問題も、原発事故も、政治の不在も、かかわりたくない。どうでもいいとも思っている。が、ぼくの生きている世界は、ぼくが物心ついた頃からすでに、そういう世界だった。だから、かかわらざるを得ない状況にある。見てみぬふりもできる。が、ぼくが少なからずそうした課題にかかわってゆくのは、社会や世界を改善したいからではなく、ぼく自身に巣食っている闇との均衡を図りたいからだと、思う。

正直に告白すると、いつも親世代以上の人間たちに邪魔されてきた、と感じている。以前ぼくより20ほど年の離れた友人とその話をしていたら、彼は「どの世代もそれを繰り返しているんだなあ」と言っていた。ただ、それまでの世代間の摩擦が文化的なものに起因するのに対して、ぼくらの世代が火花を散らすのは、もっと根源的な、命の危機、という点に対してだと思う。

実はつい最近まで、もうそういう恨みの感情は清算できた、と思っていた。思い込んでいた。が、今年、創作の再開とともに、自らの感情の歴史をもう一度紐解いていったなかで、その恨みや憎しみがいまだに消えていないこと、いまなお学ばない彼らにその感情がさらに闇を濃くしていることを知った。

「憎悪によって物事は解決しない」のはわかる。が、それは「解決することを目的に定めた場合」のロジック。憎悪の存在そのものを、ぼくは否定しない。ぼくが頷いてあげなければ、この世界で、いったいだれが、あの独りぼっちの感情を抱きしめてあげられるのか。

環境運動家でさえ、「もっと希望的な話を」と請うてくる。冗談じゃない。晴らす方法もわからずに闇を覆わせておいて、そのなかで生まれた子どもに「光を探さないのはナンセンスだ」と追及してくるなんて、そちらのほうがナンセンスだとぼくは思う。「よりよくする」ということばかりに執着して、「いまどうであるか」に意識が向かない。それは、戦後、盲目的に「よりよく」を目指してきた歴史と、何一つ違いがない。ベクトルの方向は異なっても、ベクトルそのものの形成に学びがない。闇を振りまいた張本人たちが、闇の存在が怖くてならず、「始まり」をどうにか探し出して、いま目の前に横たわっている「終わり」の一部始終から目をそらす。ぼくはそれが、我慢ならない。

ぼくの書く物語は、どこかで自らに宿る憎悪に呑まれまいと必死に抵抗している葛藤のかたち、しかしいっぽうでそんな感情のことが可哀想でならないという奇妙な自己愛のかたちなのかもしれないなあと思う。そんな動機で、ものが書かれ、人に読まれることがいいのかどうか、わからない。が、読むも読まないもその人の選択に委ねられている。人間という自然の一部の、そのまた最中に「ぼく」という自然が存在している以上、これは仕方のないことだ。受け容れるなり、受け容れないなり、してもらえればいいのだと思う。


最新刊『おこのもり』
Amazon・出版社ウェブショップでの販売、始まりました。





9月末に出版した物語『おこのもり』が、出版社ウェブショップAmazonでも購入できるようになりました。制作プロデュースをしてくださったナマケモノ倶楽部からも「さっそく注文がありましたよ」とのこと。ページを覗いてくれた方、手にとってくださった方、ありがとうございます。

実際に手にとってみることのできる店頭販売がやっぱり嬉しいですから、そちらのお願いも進めながら、同時進行で、詩集も制作してゆきます。2011年の秋冬は、創作の季節。お付き合いいただけたら幸いです。

10月9日(日)15:00〜18:00
いしだ壱成 カフェトーク “本心を語るということ”



第5回八王子古本まつりのテーマは「物語る」。歴史も、自然も、街も、文化も、そのときその場所で生きるひとの存在も、どれも「物語る」ことによって、後世に、あるいはより外の世界へと伝わってゆきます。そんなひとの「物語る」力をもう一度確かめたい、大事にしたいと、このテーマが決まりました。

八王子古本まつりのパフォーマンスプログラムのひとつ・カフェトークでは、毎回このテーマをあらゆる角度から語れるよう、さまざまなゲストをお招きしています。生物学者の本川達雄さん、作家の三浦しをんさん、食文化研究家の魚柄仁之助さん。そして今回は、俳優のいしだ壱成さんがゲストです。

ドラマ『未成年』や『ひとつ屋根の下』で人気を博したいしだ壱成さん。最近では舞台やアジアエンターテイメント界に数多く出演。また、ミュージシャンやDJとしても活躍されています。そんないしださんは、東日本大震災直前の3月6日、自身のブログに「今だからみんなで考えたいこと」と題して、幼少期に母親と環境保護運動に参加したこと、そのときの社会に対する違和感などを真摯に綴り、話題に。ぼくを含め、八王子古本まつりの実行委員たちも、いしださんの「語ることへの決意の強さ」を感じ、ぜひ話を伺いたいと、今回の場を企画しました。原発事故についても当然話題として触れると思います。が、できれば原発事故のみに執着した話ではなく、それを含めたもう少し広義の話、まさにプログラムのタイトルである「本心を語るということ」の重要性や価値について、言及できたらと思っています。

参加枠はまだあります。当日の司会進行役は、高尾山の環境保護を長らく続けている環境NGO虔十の会代表の坂田昌子さん、そしてぼくも同席します。またいしださんとプログラムのなかでお話することもできると思いますので、ぜひご参加ください。


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八王子古本まつり第5回  boiling"talk"point
いしだ壱成 カフェトーク “本心を語るということ”


「本当のことを語れ」といわれたとき、わたしたちは
「何が本当か」という問いが胸にチラついて、言葉がつまり、声が出なくなります。
では、「本心」ならどうでしょう?本心なら、自分が見失わない限り、わかるはず。
しかしいま、わたしたちはその本心すら、忘れつつあるのかもしれません。

俳優でありミュージシャンでもあるいしだ壱成さんは、
舞台をとおしてだけでなく、一個人としても、心のままに語りつづけています。
人生のこと、仕事のこと、いまこの国で暮らすということ。
年明けから大小さまざまな出来事が起こりつづけている2011年の日本で、
壱成さんの声に耳を傾けながら、自らの本心をいま一度探してみてください。


◎日時:
2011年10月9日(日)15:00〜18:00

◎会場:
喫茶「憩」
八王子市三崎町2-10(八王子駅北口徒歩3分)

◎料金:
1,500円+1order

◎定員:
先着40名

◎申込:
「お名前」「人数」「メールアドレス」をご明記の上、以下へお申込ください。
  宛先:info@hachiojiusedbookfestival.com(@マークを小文字に変換)

    


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